PDG s01 2021

支持体を紙からキャンバスへと移し替え、原型のドローイングによる《曼陀羅》のモチーフを発展させたシリーズ。
音楽イベント等でのライブパフォーマンスや建築物の壁面に直接描く機会の増えた2010年頃から、マーカーを用いる頻度が増し、その経緯のなかでキャンバスを壁面に見立てて描くようになった。
タイトルの「PDG」は2015年頃から採用している「P＝Pyramid（ピラミッド）」、「D＝Donuts（ドーナツ）」、「G＝Globe（グローブ：球体）」のモチーフの組み合わせ。それぞれ経済の文脈で用いられる記号からの借用だが、経済格差や環境問題に対する意識から用いられる記号である〈参照；「P」＝Base (Bottom) of the Pyramid、「D」＝Doughnut Economics、「G」＝Globe、Global〉。「P」である現在を脱却し、「D」を実現させることで、安定した「G」を模索するイメージ。連作。