Sixty×Hundred（当たるもしくは避ける男）

コラージュでありながら、主にノリを使わず、カッターで切られた縦横のパーツを織物の様に、差し込み組み合わせるウィービング手法にて制作した作品です。

パブリックドメインの古いアニメーション動画からサンプリングされた本作は、動画をjpg=1コマづつの画像データとしてダウンロードする作業からスタートされます。
ベースのひとつのコマ（ビジュアル）に対し、その他前後の異なる様々なコマが６０本差し込まれることで、1枚の絵画に動画に元々あった動きがオーバーラップするように見えます。動画から静止画切り出したビジュアルが、組み合わせた作品により再度時間という要素を持ち、平面作品というひとつの物体で存在する。このように時間と空間をテーマにして制作されたシリーズです。

アニメーションそのものやキャラクターに作家自身の思い入れやストーリーはなく、上記のコンセプトに沿って美しく構成できるビジュアル要素のみを重視し、選択されています。サンプリングアートとは無慈悲にコピー＆ペースト、再構築される事が核であると、作家は考えています。